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フリードマン逝く

11/17<金>
マネタリスト
-ノーベル経済学賞のフリードマン氏死去 小さな政府提唱-
20世紀を代表する米国の経済学者の一人で、ノーベル経済学賞受賞者のミルトン・フリードマン氏が16日、米カリフォルニア州サンフランシスコの自宅で死去した。米メディアが一斉に伝えた。94歳だった。財政出動ではなく市場原理を重視する「小さな政府」を提唱。共和党のブレーンとして80年代のレーガン政権初期の経済政策などに関与し、市場経済化を進めた英サッチャー政権や日本の行財政改革にも大きな影響を与えた。

ニューヨークで生まれ、シカゴ大学の教授などを歴任。自由主義を説くシカゴ学派の重鎮として活躍した。76年に金融理論などでの功績が認められ、ノーベル経済学賞を受けた。著書に「選択の自由」などがある。

第2次世界大戦後の世界各国の経済政策は、不況期に政府が公共事業などによる積極的な財政政策で景気を浮揚させるケインズ主義が主流だった。フリードマン氏は60年代後半からケインズ批判を展開し、「マネタリスト」の筆頭として通貨供給のコントロールによる経済運営を主張。政府の役割として、規制緩和や構造改革を進めることの重要性を説き、近年の欧米の経済政策における理論的支柱となった。

フリードマン氏の死去に対し、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は16日、「現代の経済学に直接、間接的に与えた影響の大きさを語り尽くすのは難しい」との声明を発表。ポールソン米財務長官は、フリードマン氏の「政府の干渉を抑えることが経済成長を最大化させる」などの理論を挙げ、「最も偉大な経済学者の一人」と評した。

心からご冥福をお祈りいたします。
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by suyak | 2006-11-17 20:36 | 世の中のこと